スズキは、軽自動車「スペーシア」を3月から発売した(図1)。両側スライドドアを採用した背高ワゴンで「パレット」の後継車となる。車内の広さ、燃費の向上、使い勝手の良さで、ホンダ「N BOX」とダイハツ工業「タント」と戦う。

 軽の背高ワゴンはN BOXが市場をリードし、タントがそれに続いている。スズキもパレットで競っていたが、競合車のタントなどに比べて狭いという意見があり、広さを求めるユーザーはとらえきれていなかった。

 この理由はパレットではルーフに近づくにつれて車体上部を絞り込んでいたためだ。そこで、新型スペーシアでは上部の絞り込みを抑えてルーフ付近の幅をパレットから60mm広げ、より箱に近い形とした。これで頭上の空間を確保した。

以下、『日経Automotive Technology』2013年5月号に掲載
図1 スズキ「スペーシア」
図1 スズキ「スペーシア」
「パレット」の後継車だが、室内空間を強調する名前に変えた。