JAL機の出火事故後の電池モジュール

 米Boeing社の中型旅客機「Boeing 787」で電池事故が相次ぎ、業界関係者を震撼させている。2013年1月7日、米国ボストンのLogan International Airportに駐機中の日本航空(JAL)の787型機で機体後部の電気室にあるLiイオン2次電池モジュールから出火した。

 続く1月16日、全日本空輸(ANA)の山口発東京行きの787型機が、機体前部の電気室で煙を感知したという異常を検知して高松空港に緊急着陸した。こちらもLiイオン2次電池モジュールが焼損した。今回の2件の事故は別々の電気室で発生したものの、同じ形式のLiイオン2次電池モジュールで発生している。

 こうした事態を受けて、米国家運輸安全委員会(NTSB)と日本の国土交通省は事故調査を開始し、1月20日には電池のセルを製造しているジーエス・ユアサコーポレーション(GSユアサ)への立ち入り検査を実施した。

『日経エレクトロニクス』2013年2月4日号より一部掲載

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