グローバルセンスは、視野を世界へと広げるために必要なさまざまなテーマを、全ての技術者を対象にして紹介するコラムです。「ポストパソコンの本命は誰が造るか 激戦模様の台湾EMS/ODM動向」は、最近、市場成長が著しいタブレット端末をめぐる電子機器の世界生産動向を探ります。

 EMS(電子機器の受託生産サービス)やODM(相手先ブランドによる設計・生産)の存在感が高まりつつある1)。スケールメリットを最大限に生かして、電子機器を中心に世界の生産基地としての位置づけが明確になってきた。グローバル市場に展開する大量生産品を手掛ける場合や、短期間に多くの品種を開発・生産しなければならない場合、これからはEMSやODMは避けて通れない存在になる。こうした状況を捉え、今後定期的にEMS/ODM業界の動向を紹介していく。まずは、ポストパソコンの本命として、今最もホットなタブレット端末に焦点を当てる。
〔以下、日経ものづくり2013年2月号に掲載〕

山田泰司(やまだ・やすじ)
EMSOne 編集長
EMS/ODM企業・市場に特化した情報サービスを提供するEMSOne編集長。1990年代に8年間の香港勤務を経て、2001年から上海在住。この間、新聞社や中国国営雑誌社などに在籍して企業や社会問題の取材を続けてきた。EMSOne(www.emsodm.com)では、EMS/ODMから液晶パネル、携帯電話機、太陽電池までを網羅したニュース・レポートを配信。月~金でメールマガジンも発行している。

1)参考文献『日経ものづくり』2012年11月号 pp.44-61.「海外に任す」/大石