同心円状にpin接合を実現
(写真:Badding lab, Penn State University)

 米The Pennsylvania State University(PSU)と英University of Southamptonから成る研究チームは、SiO2を主成分とする光ファイバのコア部分に同心円状にSi半導体のpin接合を形成することに成功した。pin接合には光電変換機能があるため、光を照射すると太陽電池と同様に起電力を生じる。これに配線を形成すれば、繊維状の太陽電池、あるいは高速応答の光検知器(PD:photodetector)として利用できるとする。

10m以上の長さにもメド

 PSU、Professor of ChemistryのJohn Badding氏らの研究チームは、この光ファイバ中のpin接合を、光ファイバのコア部分にp+型、i型、そしてn+型のSi半導体を同心円状に形成する技術で作製した。中空の光ファイバ内部に高圧化学的気相成長法(CVD)でシラン(SiH4)ガスなどを送り込み、温度の制御などによって結晶化させて作製する。

『日経エレクトロニクス』2013年1月21日号より一部掲載

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