Wii Uの本体とGamePadを分解

 任天堂の新しい据え置き型ゲーム機「Wii U」が日本で2012年12月8日に発売された。Wii Uの最大の特徴は、6.2型の抵抗膜式タッチ・パネル付きディスプレイを備えたコントローラ「Wii U GamePad」を備えることである。このGamePadの画面と、本体を接続したテレビの画面の二つで、ゲームなどを遊べる。

 このシステムのカギは、本体とGamePad間での無線通信。そこで、日経エレクトロニクスは、技術者の協力を仰ぎながら、同通信機能を中心にWii Uを調べてみた。

5GHz帯を利用

 Wii Uの本体は1080pのHD映像を生成してHDMI端子を通じて非圧縮でテレビに伝送しつつ、GamePadに対しても、符号化した映像を伝送する。一方GamePadは、ユーザーの入力操作の結果を本体側に送信する。同結果を基に本体が演算処理をしてゲームを進行させる。つまり、通信が途切れると使いものにならない。

 本体には、IEEE802.11n(11n)対応の2.4GHz帯と5GHz帯の無線LAN機能が搭載されている。このうち、2.4GHz帯は、インターネットと通信するためのもの。一方、5GHz帯はGamePadとのデータ送受信に用いている。2.4GHz帯は、従来のIEEE802.11b/gの他、電子レンジやBluetoothなどに多用されている。こうした他の通信に阻害されないように、GamePadとのデータの送受信に5GHz帯を選択したとみられる。

『日経エレクトロニクス』2013年1月7日号より一部掲載

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