解説2

スマホとの距離感で差異、高級路線への動きが加速

カメラの祭典「photokina 2012」から
NEレポート
論文

デンソーのモデル駆動開発とプロダクトライン開発(後編)

加藤 滋郎 氏
デンソー 情報通信技術3部 開発室 開発1課 担当課長
インタビュー

テレビ・メーカーは
もっと特許で戦うべきだ

Roberto Dini 氏
イタリアSisvel社 創業者 兼 最高顧問
ワールド・レポート from 韓国

LED照明化率100%を掲げ
積極策を打ち出すソウル市

ドキュメンタリー

これは、賭けだな

富士フイルムの高級デジタル・カメラ 「FinePix X100」の開発(第4回)
NEセレクション
スマートハウス(第1回)

“創エネ”住宅は本格普及
蓄電池の補助金制度も始まる

クローズアップ
  • 家電:携帯型プレーヤーの急減をスマホが演出、「高音質」「高額」は救世主になるか
  • 半導体:Intelの次世代プロセサ「Haswell」、さらなる低消費電力化に注力
  • エネルギー:シャープがシースルー太陽電池を発売、遮熱と発電を両立する「省エネ・ガラス」
技術者の本棚: 私はこう読む 『インクジェット時代がきた!』

500年に一度の技術革新
日本は出遅れずに使いこなせるか

キーワード

トランザクショナル・メモリ

編集長から

 「2015年度に世界トップ3を目指す」「2015年度の売上高を2012年度見通しの1.5倍に」――。テレビやスマートフォンなどのデジタルAV機器事業で苦戦する日本メーカー各社が攻勢をかける事業分野があります。それが、エアコンや冷蔵庫、洗濯機などから成る白物家電事業。同事業の業績が好調に推移していることを背景に、日本メーカーの中には冒頭のような強気の目標を掲げるところもあります。薄型テレビをコア事業に掲げてきたパナソニックの場合、2012年度における白物家電事業の売上高の見通しはAV機器事業よりも若干少ないものの、営業利益ははるかに上回ります。海外の白物家電専業メーカーの業績はさらに好調で、米Dyson社の2011年度における売上高営業利益率は約3割、米iRobot社は約1割の水準を保ちます。

 白物家電の強さの源泉は、どこにあるのでしょうか。今号の特集は、国内大手メーカーから海外の専業メーカーに至るまで、白物家電事業の秘密を探りました。浮かび上がってきたのが、多様化による新市場の開拓と、機能追及による既存市場の活性化を図っているメーカーの姿です。アイデアと技術があれば、市場を成長させ、高収益を確保できることを特集で紹介します。

 最新号では特集に加え、ロボットとカメラに関する解説をそれぞれ掲載しています。前者の解説「動きだす介護ロボット」では、にわかに開発が活発になってきた介護ロボットを取り上げます。普及を後押しする政府の施策も打ち出されました。カメラに関する解説「スマホとの距離感で差異、高級路線への動きが加速」は、2012年9月にドイツ・ケルンで開催された「photokina 2012」の取材から見えてきた、今後のデジタル・カメラの進化の方向性を紹介します。

 この他、最新号では、イタリアSisvel社の創業者で最高顧問を務めるRoberto Dini氏へのインタビュー記事を掲載しています。同社は、特許ライセンス業務を世界市場で幅広く手掛けています。インタビュー記事でDini氏は「テレビ・メーカーは、もっと特許で戦うべきだ」とし、テレビ・メーカーにとっての特許活用の重要性を強く語っています。

 いずれの記事も誌面だけではなく、「日経エレクトロニクスDigital」(http://techon.nikkeibp.co.jp/NED/)にて全文を掲載しています。スマートフォンやパソコン、タブレット端末で本誌の記事全文をお読みいただくことが可能です。日経エレクトロニクスDigital特別企画「ディスプレイ技術トレンド」も掲載しています。さまざまなシーンで日経エレクトロニクスをご活用ください。

日経エレクトロニクス編集長  大久保 聡

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