窒化物半導体を用いて人工光合成を実現

 パナソニックは、水(H2O)と二酸化炭素(CO2)、そして太陽光から有機物を作り出す植物の光合成を模倣する「人工光合成」において、植物並みの効率を実現した。具体的には、生成したギ酸(HCOOH)が持つエネルギーを、入射した光のエネルギーで割った変換効率で0.2%を達成したという。この効率は「バイオマスで使われる植物の効率と同程度」(パナソニック)である。

 人工光合成は、温室効果があるCO2の削減と、エネルギー源になる有機物の獲得が可能なことから、世界中で研究開発が活発化している。しかし効率が低く、実用化に向けた一里塚として、植物並みの効率を実現することが求められてきた。

『日経エレクトロニクス』2012年8月20日号より一部掲載

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