10kW級の高効率レクテナを開発

 電気自動車(EV)向けワイヤレス給電技術に関する研究開発が活発になっている。スウェーデンVolvo社が同グループのアジアにおける研究開発拠点として2012年に東京に設立したボルボテクノロジー・ジャパンと、豊橋技術科学大学はそれぞれ、最新の研究成果を発表した。

 現在、EVの普及を妨げている主要因の一つが、大容量のLiイオン2次電池を搭載していること。Liイオン2次電池のコストはEVの車両価格の1/3程度を占めると言われている。搭載する容量を抑えれば、走行距離は短くなってしまう。こうした課題を解決する方法の一つとして、ワイヤレス給電の適用が検討されているのだ。充電の手間が少ないワイヤレス給電を用いて充電回数を増やし、その分2次電池の搭載容量を抑える狙いである。

『日経エレクトロニクス』2012年7月9日号より一部掲載

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