人材のグローバル化が進んでいる。海外人材を活用する職場は、実に全体の6割。しかも、その領域は製造にとどまらず、研究開発や設計といった技術系の職場に広く及ぶ。海外人材を活用すれば、市場のグローバル化には手っ取り早く対応しやすい。しかし、そこに頼ってしまえば、待っているのは「国内人材の居場所がないものづくり」という未来だ。メーカーが、グローバル化に対応できる国内人材の育成を本格化させる時は、今しかない。(池松由香)

 まずは現状の把握から。人材のグローバル化は現在、どこまで進んでいるのだろうか。勤務先の職場に海外人材が働いているか否かを聞いたところ、全体の約6割が「働いている」と答えた。市場のグローバル化が加速する中で、ものづくり人材のグローバル化は今後、さらに進むと考えられる。

 この結果は、職種別に見てみると、さらに興味深い事実が浮かび上がってくる。

〔以下、日経ものづくり2012年6月号に掲載〕