2012年4月に開幕した「ニューヨークモーターショー2012」。日産自動車が「Infiniti」ブランドで2年以内に商品化する電気自動車(EV)を初公開したほか、ホンダの「Acura」ブランド、トヨタ自動車の「レクサス」ブランドの新型車が登場した。

 注目されたのはEV、ハイブリッド車(HEV)などの電動車両とトヨタ、日産の新型セダン。電動車両では、日産のEVや、米Fisker Automotive社のレンジエクステンダー付きEV、ホンダとトヨタのHEVが登場した。
 日産は「リーフ」を含めて2015年までに米国で4台のEVを販売する。今回発表したInfinitiブランドの中型セダン「LE」もその1台(図)。これに商用車「NV200」ベースのEV、今後発表するスポーツカーを加える。
 LEのボディサイズは未公開。関係者によると、全長は4.7m強あり、「Gセダン(日本名スカイライン)」とほぼ同じ大きさという。リーフとプラットフォームを共用する前輪駆動車で、車体床下に搭載するLiイオン2次電池の容量もリーフと同じ24kWhである。だが、モータとインバータはリーフ用を改良して動力性能を高めている。モータの最大トルクはリーフに比べて約16%増の325N・mだ。
 同車の最大の特徴は、量産車として世界初となる電磁誘導型の非接触給電に対応すること。給電システムの最高出力は3.3kWで、満充電までは電圧240Vで8時間とした。地上側のコイルと車両側のコイルの位置ずれを防ぐため、自動駐車システムを採用している。ナビゲーションシステムに登録した車庫に入ると自動的に駐車する。航続距離はLA4モードで100マイル( 約160km)以上。

以下、『日経Automotive Technology』2012年7月号に掲載
図 日産自動車のEVコンセプト「Infiniti LE」
図 日産自動車のEVコンセプト「Infiniti LE」
「リーフ」とプラットフォームを共有し2年以内に発売予定。非接触給電に対応。