富士経済は、2030年までの電動車両市場を予測したレポート「2012年版HEV、EV関連市場徹底分析調査」を発表した。電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、ハイブリッド車(HEV)が対象。
 レポートによるとEVは2020年以降に普及し始め、2030年に市場規模が世界で1374万台に達する。2025年ごろにPHEV、2030年にHEVの市場規模を上回る見通しだ(図)。
 現状のEVはLiイオン2次電池のエネルギ密度が小さい上に電池コストも60~100円/Whと高い。車両に積める電池の量が限られ、航続距離はガソリン車と比べて短い。当面の購入者は、短距離でも困らない一部のユーザーや、走行範囲が決まっている商用車としての利用者などにとどまる。

以下、『日経Automotive Technology』2012年5月号に掲載
図 世界市場におけるHEV、PHEV、EVの台数予測
図 世界市場におけるHEV、PHEV、EVの台数予測
2020~2025年にかけてEVが主流になり始め、2030年ごろにHEVの台数を追い抜く。