米Intrepid Control Systems社は、米Google社のソフトウエアプラットフォーム「Android」を搭載した自動車向けのデータロガーを開発した。車載LANの「CAN」や「LIN」の情報をスマートフォンで閲覧できる。

 Intrepid社は自動車の故障診断装置(OBD)を手掛けるメーカーである。開発したAndroid搭載のデータロガー「neoVI PLASMA」は、主に自動車メーカーの開発者に向けたもの。高い信頼性が要求される自動車の開発ツールに、民生機器向けのAndroidを採用する製品は「初めて」(同社)である。
 車載LANである「CAN(ControllerArea Network)」や「LIN(Local InterconnectNetwork)」に流れる車両の情報をデータロガーで読み取り、データセンターに3G無線通信で送る。その情報をスマートフォンやパソコンなどで見られる(図)。
 例えば、米国で実験中の車両情報を日本でほぼリアルタイムで確認したい場合や、複数の車両の情報を同時に測定したいときに使える。また、販売店が不具合の検証のために顧客の車両にデータロガーを搭載するといった使い方もIntrepid社は想定する。
 同社は、主に米GM社などに故障診断装置を納入している。今回Intrepid社がAndroidを採用したのは、GM社の要望があったからだ。

以下、『日経Automotive Technology』2012年5月号に掲載
図 スマートフォンで車両情報を閲覧する
「CAN」や「LIN」などに流れる車両情報をAndroid搭載のデータロガーを介してデータセンターに集約し、スマートフォンで閲覧できる。
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