ドイツBMW社の日本法人ビー・エム・ダブリューは2012年1月、6代目となる新型「3シリーズ」セダンを発売した。排気量2.0Lで直列4気筒のターボエンジン「N20」を載せる「328i」は、先代の6気筒自然吸気エンジンを載せた「325i」から燃費を24%向上させた。

 新型3シリーズは、先に発売した1シリーズと基本的なプラットフォームを共有するものの、ホイールベース、トレッドはともに異なる。全面改良の目玉は、車両寸法を大きくして居住性を改善したこと、希薄燃焼の自然吸気エンジンからターボチャージャ過給付きの理論空燃比エンジンに転換したこと、そして新たにハイブリッド車を用意したことの三つだ。

後席の居住性を改善

 車両寸法は全長4625×全幅1800×全高1440mm、ホイールベースは2810mmと先代の「325i」に対し、全長を85mm、ホイールベースを50mm拡大した。ホイールベースの延長は後席の居住性改善に当てている。荷室容量も480Lと先代に比べて20L増やしており、使い勝手を改善した(表)。寸法は大きくなったが、欧州仕様では車体の質量を40kg軽くできたという。
 国内に最初に導入したモデルは最高出力が180kWとなる328i。同じエンジンで出力を抑えた「320i」は5月に導入する予定だ。さらに、2012年秋に1モータ式のハイブリッド車「ActiveHybrid3」を導入する。

以下、『日経Automotive Technology』2012年5月号に掲載
表 新型と先代の比較
表 新型と先代の比較