ARM版Windowsが動作する端末

 米Microsoft社は、パソコンやタブレット端末に向けて2012年中に投入予定とみられる次期OS「Windows 8」のARM版(WOA:Windows on ARM)について、技術の詳細を発表した。WOAでは、現行のx86版Windowsの既存アプリケーションをそのまま実行できるのかが注目されてきたが、今回の発表によりWOAにはx86のエミュレータや仮想化の仕組みなどは用意せず、既存アプリケーションの実行には対応しないことが明らかになった。

 Microsoft社がWOAへのx86エミュレータの搭載を見送った最大の理由は、タブレット端末における電池駆動時間を重視したことにある。技術的にはこうした仕組みにより既存アプリケーションを動作させることは可能とみられるが、その場合、タブレット端末の「電池駆動時間が受け入れがたいレベルまで短くなってしまう」(同社 President of the Windows DivisionのSteven Sinofsky氏)。

『日経エレクトロニクス』2012年3月5日号より一部掲載

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