欧州ジャーナリストの視点
フリーランス・ジャーナリスト Ian Adcock氏
英国在住。『What Car』『Autocar』『Motor』などの自動車専門誌の編集者を経て、1980年からフリーに。自動車技術専門誌の『European Automotive Design』誌に寄稿するなど技術にも詳しい。

 最新の西欧における登録車の統計を見ると、2011年1月から10月までの販売台数で、日産自動車はトヨタ自動車の44万3994台よりも3万台ほどしか下回らない実績を上げている。トヨタと日産の両社は欧州における2大巨頭であり、同様に英国に工場を持つホンダを含む他の日本の完成車メーカーをはるかにしのいでいる。
 イングランド北東にある日産のサンダーランド工場は最近、25周年を祝った。累計の生産台数は12車種、620万台に達し、2010年は生産量の約81%を97カ国に輸出した。同工場は最近、欧州投資銀行から電気自動車(EV)技術の開発およびバッテリ研究を支援する資金2億2000万ポンド(約223億4443万円)の認可を得た。日産は同工場における「ジューク」および「Qashqa(i 日本名デュアリス)」の生産ラインの横で、年間5万台のEV「リーフ」およびLiイオン2次電池の生産を2013年に開始する。

以下、『日経Automotive Technology』2012年3月号に掲載