自動車のシート骨格で、さまざまな車種に共用できるようにする設計標準化の動きが加速している。「第42回東京モーターショー2011」では、ホンダ系のテイ・エステックと独立系のタチエスがそれぞれ今後の標準品と位置付けるシート骨格を公開した(図)。

 既にトヨタ自動車系のトヨタ紡織は同様の取り組みに着手し、標準品の採用車種数を順調に増やしている。自動車シート業界における設計標準化の動きは、グローバル化への対応や大幅なコスト削減を目指す製造業全体にとって1つのモデルケースとなりそうだ。

〔以下、日経ものづくり2012年1月号に掲載〕

図●シートメーカー各社が開発した標準シート骨格
テイ・エステックとタチエスは「第42回東京モーターショー2011」(一般公開:2011年12月3~11日)で公開、トヨタ紡織は2009年に製品化した。いずれも、さまざまな車種で共用することを想定している。