東レオートモーティブセンター開発1グループ主席部員の清水信彦氏
次世代型電気自動車のコンセプトカー「TEEWAVE AR1(Toray Eco Wave Advanced Roadster 1)」の開発リーダーを務めた。

 東レは2011年9月に、次世代型電気自動車のコンセプトカーを発表した。「TEEWAVE AR1(Toray Eco Wave Advanced Roadster 1)」と名付けられたこのコンセプトカーは、東レグループで取り組む自動車用途向け環境対応製品の材料や技術を生かした具体的な提案である。

先端材料で自動車分野に切り込む

 車体の基本構造には、RTM(レジン・トランスファ・モールディング)で一体成形した熱硬化性炭素繊維強化樹脂(CFRP)製のモノコックを用い、ルーフには熱可塑性CFRP、内装材にはリサイクルポリエステル繊維を使った人工皮革や、生物由来の原料を使った各種の合成繊維・発泡材、塗装代替技術の金属光沢調フィルムなどが採り入れられている。
 「このコンセプトカーは、9月14~15日に東レが東京国際フォーラムで開催した先端材料展に出展するために開発しました」と語るのは、開発のリーダーを務めた同社オートモーティブセンター開発1グループ主席部員の清水信彦である。

以下、『日経Automotive Technology』2012年1月号に掲載