マツダは、「アクセラ」を部分改良して発売した。排気量2.0Lのエンジンを積む前輪駆動仕様車に「デミオ」に続いて新世代ガソリンエンジン「SKYACTIV-G2.0」を搭載したほか、新世代自動変速機(AT)の「SKYACTIV-Drive」(図)を初めて採用したのが特徴だ。

 部分改良したアクセラでは、新型のエンジンと変速機を搭載し、15インチタイヤ仕様の燃費が10・15モードで20km/L、JC08モードで17.2~17.6km/Lと、従来の16.4km/L(10・15モード)に比べて約22%向上している。動力性能も高め、最高出力は110kW/6200rpmから113kW/6000rpmへ、最大トルクは186N・m/4500rpmから194N・m/4100rpmになった。0-100km/hの加速時間は前モデルより7%短縮した。

圧縮比は12

 エンジンで特徴的なのは圧縮比を「デミオ 13-SKYACTIV」の14に対して12に抑えたこと。デミオは、出力よりも燃費を追求したが、アクセラは燃費と動力性能を両にらみした設定。デミオでは外部EGRを水冷することによってノッキングを抑え、14を達成したが、アクセラでは内部EGRだけだ。
 SKYACTIV-Driveは、従来の5速ATから6速に変速段を増やした上で、JC08モードで走っている時に従来49%だったロックアップ領域を82%に拡大した。トルクコンバータ(トルコン)は基本的に発進専用。よほど深くアクセルを踏んでいなければ、数km/hでロックアップし、以後ずっとトルコンは使わないという。

以下、『日経Automotive Technology』2012年1月号に掲載
図 新型自動変速機のSKYACTIV-Drive
JC08モードで従来49%だったロックアップ領域を82%に拡大して燃費を向上させた。