ビー・エム・ダブリューは、全面改良した「1シリーズ」を発売した。ガソリンエンジンを改良し、8速自動変速機(AT)やアイドリングストップ機構を搭載して燃費を17.6km/L(10-15モード)と先代モデルと比べて24%高めた。価格は308万円から。

 2004年に初代のモデルを発売して以来、今回が初めての全面改良である。日本向けはガソリンエンジン車だけで、ディーゼルエンジン車はない。 出力が違う二つのモデルがあり、最高出力が100kW(136ps)/4400-6450rpmで最大トルクが220N・m/1350-4500rpmの「116i」モデルと、125kW(170ps)/4800-6450rpmでトルクが250N・m/1500-4500rpmの「120i 」モデルである(表)。車両質量は116iで1400kg、120iで1420kg。これは2010年5月に部分改良した後の先代モデルとほぼ同等。

エンジンはロングストローク化

 二つのモデルのエンジンは同じで、排気量1.6Lで4気筒のターボチャージャ付き直噴ガソリンエンジンである。ドイツZF社製の8速ATと組み合わせる。先代モデルには排気量が1.6L、2.0L、3.0Lの3種類あったが、今回は1.6Lだけである。出力の違いはエンジンの制御ソフトウエアを変えて実現している。
 燃費を向上させるため、エンジンをロングストローク化した。ボア×ストロークは77×85.8mm、ストローク/ボア比で1.11。先代モデルは82.0×75.7mmの0.92とショートストロークだった。なお先代は自然吸気の希薄燃焼エンジンだったが、ターボ化に伴い理論空燃比に戻した。圧縮比も10.5で、先代の11.7より低い。

以下、『日経Automotive Technology』2012年1月号に掲載
表 新型モデルと先代モデルを比較