4年振りにASIMOの新型を発表

 ホンダは、2足歩行ロボット「ASIMO」や災害現場での作業などに向けた「作業アームロボット」といった、同社のロボット技術の最新成果を発表した。作業アームロボットは「2011年3月の福島での原発事故以降、ASIMOを現場に派遣できないかという声を多くもらった」(ホンダ 代表取締役社長の伊東孝紳氏)ことから、ASIMOの技術を応用して新たに開発した。ASIMOについては事業化の予定は当面ないが、作業アームロボットについては原発での作業などを想定しており、既に東京電力の施設内で実証実験をしているという。

4年振りの新型発表

 ホンダは2007年まで、ASIMOの新技術をほぼ1年置きに発表してきたが、今回は4年振りの発表となった。新型は、凹凸のある路面でも歩けるようになったり、手話やボトルのフタ開けが可能になったりと、身体機能を大幅に強化したのが特徴である。知的機能については、人の操縦なしに自律的な行動生成をできるようにしたり、複数話者の同時発話を認識できるようにした。

『日経エレクトロニクス』2011年11月28日号より一部掲載

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