特集

PHEV/EVの新しい活用法
トヨタが電力事業者になる日

20XX年、トヨタ自動車が電力事業を手掛ける新会社を立ち上げた。会社名は「Toyota Electric Power Company(TEPCO)」。発電でも送電でも配電でもなく、電力の需要と供給を調整する役割を担う会社だ――。架空の話だが、根拠はある。いま、日本の自動車メーカーはこぞって地域の電力を最適化する実験に挑んでいる。車両に積む電池が再生可能エネルギの普及に役立つのならば、逆に電力事業がプラグインハイブリッド車や電気自動車の普及を後押ししてくれる可能性があるからだ。

  • Part.1 自動車業界の攻防
  • Part.2 自動車メーカー4社の挑戦
  • Part.3 蓄電池の効果
  • 解説

    インド、中国を攻める低価格戦略車

    トヨタ「スターレット」、日産「サニー」、ホンダ「シティ」。今や日本では見なくなった排気量1.3Lクラスの小型車だが、再び新興国でこのクラスが脚光を浴びている。名前は違っても、低価格で燃費の良いクルマという狙いは今も一緒。インドや中国で新たに投入され始めた低価格戦略車の実力に迫る。

    車載ソフト開発で適用範囲拡大するシミュレーション技術

    車載ソフト開発で、シミュレーション技術の適用範囲が広がってきた。従来は、主にパワートレーンの分野で使われるHILS(Hardware in the Loop Simulation)が、典型的な活用法だったが、よりソフト開発の上流、あるいは下流で使われるようになってきた。手書きコードによる開発が主流だったHMI(Human Machine Interface)の開発や、先進安全システムの開発などでもこうした手法が活用されるようになっている。

    Continentalの提案力

    ガソリンターボ車の急増を見越してターボチャージャに参入、TPMS(タイヤ圧力監視システム)の義務化に合わせて空気圧センサを開発、アイドリングストップ機構の普及に向けてキャパシタを装備――ドイツContinental社の戦略的な動きが目立つ。“下請け”になりがちな日本の部品メーカーと違い、完成車メーカーと競合しそうな製品もお構いなしに開発し、攻撃的に売り込む。同社の勢いを現地で取材した。

    技術レポート

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    安定を捨てEVに賭ける

    SIM-Drive 車輌開発統括部長兼車輌試作評価室長 眞貝 知志

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    グローバル新潮流を追う

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    2020年のEV、PHEV普及目指す
    小型EV、モータの開発が活発化

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    第15回 NECの充電インフラ管理システム
    充電インフラに課金の仕組み
    今後は充電器ごとに給電量を制御する

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    スイッチング方式を適材適所で使う

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    フランクフルトからのメッセージ、内燃機関は死なない 出力は排気量と関係なくなる

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    摩擦減らし、切れ角を増やす 新興国向けの低価格タイプも

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