消化管内で撮影した画像を無線で送信する、カプセル内視鏡。ケーブル付きの内視鏡よりも患者の負担が小さいため、急速に普及している。 だが、食物と同じく消化管内を蠕動運動によって移動するので、見る場所や角度、タイミングを自由に選べないという欠点を抱える。その欠点を克服したのが、写真のカプセル内視鏡だ。後部に魚の“ひれ”らしき物体が付いているが、実際にこのひれを使い、魚のように“泳いで”移動できる。

 問題は動力源だ。カプセル内視鏡は撮影用の電池を内蔵しているものの、その電力は移動に使わない。一体どうやって泳ぐのだろうか。

〔以下、日経ものづくり2011年9月号に掲載〕