「SANYO」ブランドはHaier社に

 三洋電機が、白物家電事業のうち冷蔵庫と洗濯機部門を中国企業に売却する。売却先は、中国家電最大手のHaier Electronics Group(海爾集団)社だ。2011年9月中に最終契約を結び、2012年3月末までに譲渡手続きを完了する予定である。

 2012年1月に三洋電機との事業統合を控えるパナソニックが、白物家電での重複事業の解消を図った形だ。一方のHaier社は、「三洋電機の白物家電事業を取得することで東アジアおよび東南アジアでの研究開発(R&D)や製造、マーケティング能力を強化する」(同社)。

約300人の日本人も対象に

 譲渡するのは、家庭用冷蔵庫事業と家庭用/業務用洗濯機事業、東南アジア4カ国における白物家電販売事業である。さらに、東南アジアで人気の高い「SANYO」ブランドの使用を一定期間、Haier社が使用することを認める。

 三洋電機がHaier社に譲渡する事業の規模は、約700億円。売却額は100億円程度とみられる。これに伴い、合計で約2300人が異動する。そのうち、「国内では約300人が対象になる」(三洋電機 経営企画本部 経営戦略部 担当課長の岡崎義典氏)。

『日経エレクトロニクス』2011年8月22日号より一部掲載

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