震災後の自動車産業
七つの課題を乗り越える
日本列島の東側で深く沈みこむ日本海溝。ここで起きたM9.0の東日本大震災は、東北地方を中心に甚大な被害を引き起こした。自動車産業も、北は青森から南は茨城まで、完成車メーカー、部品メーカーを問わず被災し、サプライチェーンが分断された。業界を挙げての支援活動で復旧は予想以上に早いものの、通常生産にはなお時間を要する。今回の震災から何を学ぶべきか。乗り越えるべき七つの課題が浮かび上がった。
ハイブリッド車はLiイオンの時代に
ハイブリッド車(HEV)でLiイオン2次電池の採用が広がってきた。従来のNi-MH(ニッケル・水素)2次電池よりも小型・軽量化できるうえ、電池の出力を高められるので動力性能の向上にもつながるのが魅力だ。コスト高が課題だったが、ここにきてNi-MHと同程度まで下がってきたことも採用を後押しする。
鋼でも35%軽くなる
世界鉄鋼協会の自動車分科会であるWorld Auto Steel(WAS)は、世界の鉄鋼メーカー17社から自動車メーカーに向けて提案する次世代鋼鉄製自動車「FSV(Future Steel Vehicle)」の内容を明らかにした。高張力鋼を多く使ったEV(電気自動車)を想定して設計、シミュレーションした結果、ホワイトボディの質量を188kgに抑えるメドをつけた。これは現行の同クラスのガソリンエンジン車に対して約35%軽い。
- マツダの新型「デミオ」
- 米GM社「Chevrolet Volt」のパワートレーン
- Automotive Technology Day 2011 spring
- ホンダのアトキンソンサイクルエンジン
- Bosch社の開発戦略
- パイオニアの実写カーナビ
- 産総研のSm-Fe-N磁石
- トヨタの次世代カーナビ
- Saab社の「ハイパーストラット」
- ドイツAudi社の環境技術
- TRW社の前輪用電動パーキングブレーキ
- dSPACEの最新シミュレーション活用事例
人とくるまのテクノロジー展2011
軽くするために三つを変える EV/HEVは乗用車から商用車に
エンジニアの仕事
すべてがSKYACTIVにつながっていた
マツダ執行役員 パワートレイン開発本部長 人見 光夫氏
明日を読む
EV/PHEVから放電、V2Gで電力品質を維持
東京大学 電気系工学専攻 特任助教 太田 豊氏
グローバル新潮流を追う
第14回 中国の低速小型EV
価格は12万~48万円と安価
非公認ながら一部地域で普及
ITでクルマはこう変わる
第14回 デンソーの「NaviCon」
iPhoneをカーナビの“リモコン”に
Webとつなぐ“ハブ”の機能も
デバイス入門
第5回 電源回路(1)
バッテリ出力を車載機器の最適電圧に変換
欧州ジャーナリストの視点
欧州でも存在感増すHyundai社、躍進の陰に巧みなマーケティング戦略
主戦場は「ネットサービス」、ソニーやパナソニックの二の舞になってはいけない
自動車部品進化論
第26回 車載情報システム
カーナビが通信機能で進化 クラウド活用でサービスが充実
- 「ポッキーとトイレに日本の強みあり」
- 「水平対向エンジンのHEVを投入」
- 「まずはブラジルだ」
- 米国でハイブリッド車のシェアが低下
- 【日本市場】6月は「α」効果で「プリウス」が1位に返り咲く
- 【中国市場】3月の販売台数は前年比5.4%増にとどまる
- 【米国市場】震災の影響でデトロイト3が上位を独占
- 【欧州市場】Volkswagen社の「Passat」が好調
- IGBT保護機能を備えたフォトカプラ、実装面積を30%削減 ――ほか