特集

守れない時代のセキュリティー

ソニー事件が教えたこと
解説

“テレビ”は生き残れるか

マルチスクリーンが加速する放送と通信の融合
NEレポート
  • 東芝がポストNANDを量産へ、3次元メモリを2013年から
    次代の旗艦工場「Fab5」を稼働、シェアは首位目前
  • 日本発の独自技術で“シームレス測位”を世界に
    屋内測位技術「IMES」の普及団体が発足
  • 安全なLiイオン電池向けの正極材料、世界中で製造・販売が可能に
    住友大阪セメントなど4社がオリビン系で特許ライセンスを取得
  • ユーザーの苦情をソフト設計に反映、キャッツが分析ツールを開発
    膨大なクレーム情報からテスト・スクリプトを生成
  • 村田製作所、アンテナ技術を血液検査用デバイスに生かす
    得意技術を医療分野に応用する動きが各社から相次ぐ
  • 重いソフト開発プロセスから脱却、小規模組織向けの規格が登場
    新興国の主導で「ISO/IEC 29110」が成立、規格の根幹部分は無償公開へ
論文

電界結合のワイヤレス給電、薄い電極で携帯機器に対応

家木 英治 氏
村田製作所 取締役 常務執行役員 技術・事業開発本部 本部長
郷間 真治 氏
村田製作所 技術・事業開発本部 応用技術商品部 商品企画課 係長
インタビュー

世界一の光ディスク技術を
バイオ・メディカルに生かす

Harald Kraushaar氏
Sony DADC Austria社 Vice President, BioSciences, Head of Business Development
ワールド・レポート from 韓国

韓国最大規模のIT展示会、スマートテレビと節電家電に注目

ドキュメンタリー

君ならできる

ゲーム・ソフト「洞窟物語」の開発(第2回)
NEアカデミー
最新技術動向から学ぶ太陽電池(第7回:量子ドット型)

セル変換効率60%超に向けて
新工法の開発や原理検証が進む

NEセミナー・セレクション
次世代医療機器サミット(第3回)

政府が目指す医療イノベーション
ものづくり力を活用し、強い産業へ

クローズアップ
  • モバイル:MIPIの物理層が5.8Gビット/秒に、携帯機器内部配線の主流となるか
  • ディスプレイ:赤字が続く各社の大型液晶事業、Samsungが収益改善に向け改革実行
  • デジタルヘルス:医療現場の課題をスマホで解決、救急医療支援や心電図確認に活用
キーワード

Light Peak

編集長から

 2011年4月、ソニー・グループのWebサイトが“攻撃”され、個人情報が漏洩する事件がありました。「PlayStation Network」と「Qriocity」を提供するサーバーに何者かが進入し、7700万アカウント分の個人情報が盗まれたのです。テレビやケータイ、カーナビなど、さまざまな機器で「Android」に代表されるオープンな組み込みソフトウエア開発プラットフォームが広く使われる今、今回の「ソニー事件」は対岸の火事ではありません。

 この事件から何を学ぶべきか。ポイントは二つあります。「ハッカー・コミュニティーと協調関係を築く」「どんなに強いと思われるセキュリティー機構でも、いずれ破られるものと考えて何重もの対策を施す」ということです。逆にいえば、ソニーは「ハッカーを敵に回した」「セキュリティーをPS3の仕組みに頼り切った」ことが原因で、一連の事件に陥ってしまったといえます。

 では具体的にどういった対策を行えばいいのか、オープンなプラットフォームを使うことを前提とした機器開発の在り方などについて、最新号の特集「守れない時代のセキュリティー~ソニー事件が教えたこと~」でまとめてみました。

 このほか、先日開催された半導体技術に関する国際会議「2011 Symposia on VLSI Technology and Circuits」の詳報解説「『省エネ』などで新型不揮発に脚光、3次元NANDはついにサンプル出荷」、マルチスクリーンが加速させる放送と通信の融合についてまとめた解説「“テレビ”は生き残れるか」、NEレポート「東芝がポストNANDを量産へ、3次元メモリを2013年から」なども掲載しております。ぜひご一読いただければ幸いです。

日経エレクトロニクス編集長  田野倉 保雄

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