【強さの秘密】初の国産DLC成膜装置を開発・実用化するなど、炭素の硬質薄膜ビジネスのパイオニア。装置販売だけではなく、試作や受託加工、薄膜評価の受託試験など、高機能薄膜に関するトータル・ソリューションを提供するほか、新たな薄膜の開発も手掛ける。

 ナノテックは、独自に開発したDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)成膜装置の製造・販売をはじめ、薄膜の受託コーティング加工や、膜の受託評価試験および試験機の販売など、DLC成膜関連の総合サービスを提供する研究開発型の企業だ。

 1989年にプラズマと真空をテーマに創業した同社は、金属などに厚さ1μm程度の炭素の硬質薄膜をコーティングする、DLC薄膜の技術開発に取り組んだ。1990年には、初の国産DLC成膜装置を開発して成膜ビジネスを事業化した。まさに、DLC業界のパイオニアである(図)。

〔以下、日経ものづくり2011年8月号に掲載〕

図●ナノテックのDLC成膜装置の標準機
精密金型や高速摺動部品向けのDLC成膜などで多数の実績がある。