東洋ゴム工業は、製造工程で生じるタイヤ外面の微小な膨らみを検出する自動検査システムを開発した。路面と接するトレッドの画像を処理することで、欠陥の可能性があり、かつ目視では判別が難しい微小な膨らみを自動的に識別する。

 同社では、タイヤの外観検査に関する社内資格を有する検査員が検査作業に当たる。だが、微小な膨らみの識別には特に慎重さを要するため負荷が大きい上に、識別漏れを防ぐために複数回の検査を要するという課題があった。この作業を自動検査システムに置き換える一方で、検査員のリソースを他の種類の検査に振り向ける。

 これにより、市場に供給するタイヤの品質向上につなげる。さらに、低燃費対応で“限界設計”を追求する次世代タイヤの高精度検査にも応用できるという。

〔以下、日経ものづくり2011年8月号に掲載〕