特集

モバイル・ゲーム、新ステージへ

ソニーの賭け、任天堂のこだわり
解説

中国が悩む環境対応、電動車両に活路

「上海モーターショー」報告
解説

中国タブレット市場で攻勢に出たIntel社

「Intel Developer Forum 2011 Beijing」報告
NEレポート
論文

福島原発事故の本質

「技術経営のミス」は、なぜ起きた
山口 栄一 氏
同志社大学大学院 教授
インタビュー

“メーカー”なんてもう古い
システム思考を磨け

久多良木 健 氏
サイバーアイ・エンタテインメント代表取締役社長 兼 CEO
ワールド・レポート from 米国

ネット上のプライバシー、政府が保護強化へ動きだす

ドキュメンタリー

その売り出し価格、安すぎないか

米国でIPOに成功した日本人(最終回)
NEアカデミー
動かないインタフェース 対策の勘所(第2回)

HDMIで発生する不具合
伝送路やEDID、CECなどが原因に

NEセミナー・セレクション
世界半導体サミット@東京(第3回)

ファウンドリー業界の主役うかがう
GLOBALFOUNDRIES社の戦略

クローズアップ
  • クルマ:プローブが被災地の物流を助ける、カーナビ情報を大手3社が共同で公開
  • 部品/部材:可視光通信だからこそ実現できる無線通信システムを関西電力らが試作
  • 組み込みソフト:ハードウエアに合わせた専用Linuxを生成、「Yocto Project」が第1版を公開
キーワード

cord cutting(コード・カッティング)

編集長から

 私がまだ中学生だった1978年当時、友達と共に隣町のボウリング場へ自転車をよく走らせました。大流行したゲーム「スペースインベーダー」をやるためです。当時はゲーム・センターが身近になく、ゲームといえばボウリング場でした。そのゲームはやがて家庭へ、そしていまや携帯電話機などでいつでもどこでも楽しめるようになりました。電車内でゲームに興じる人を見ていると、ゲームは皆で、というより一人で気ままに楽しむ要素が大きくなってきたように思えます。半面、各端末はネットワークに接続され、実は従来よりも巨大なつながりが形成されています。

 こうした状況下、特にスマートフォン向けゲーム市場が急拡大しそうです。これまで自社グループで開発したゲーム機以外にはゲーム・ソフトを供給していなかったソニー・グループが、スマートフォンやタブレット端末などに向けてプレイステーション向けゲーム・ソフトと同等のゲームを配信するサービスを2011年内に開始します。自社における現行のゲーム事業を脅かしかねないリスクがあるにもかかわらず、ソニーがスマートフォン向けゲーム市場に飛び込んだ狙いはどこにあるのでしょうか。

 ゲーム業界でもう一方の雄である任天堂は、その対極にいます。あくまで自社のゲーム専用機の利用を前提として、事業の拡大を目指します。任天堂がゲーム専用機にこだわるのは、なぜでしょうか。モバイル向けゲーム市場にはDeNA、グリー、Facebookなど多くの新興企業も存在します。同市場をめぐる戦いは今後、どのように展開していくのか、最新号の特集「モバイル・ゲーム、新ステージへ~ソニーの賭け、任天堂のこだわり~」でまとめてみました。

 このほか最新号では、先日、中国で相次いで開催された大型イベントの詳細をお伝えいたします。一つは上海で開催された上海モーターショーに関する解説「中国が悩む環境対応、電動車両に活路」、もう一つが北京で開催されたIntel Developer Forum 2011 Beijingに関する解説「中国タブレット市場で攻勢に出たIntel社」です。また、寄稿「福島原発事故の本質~『技術経営のミス』は、なぜ起きた~」、家庭用ゲーム機「プレイステーション」シリーズなどの生みの親であるサイバーアイ・エンタテインメント代表取締役社長の久多良木健氏へのインタビュー「“メーカー”なんてもう古い、システム思考を磨け」なども掲載しております。ぜひご一読いただければ幸いです。

日経エレクトロニクス編集長  田野倉 保雄

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