望遠端でもAFが速い

 リコーは,同社従来機からオートフォーカス(AF)速度を約1/2に短縮したコンパクト・デジタル・カメラ「CX5」を発売した。光学10.7倍ズーム(35mmフィルム判換算で28~300mm)を搭載し,想定実売価格は4万5000円ほどである。

 最大の特徴は,望遠端でのAF性能だ。AF所要時間は,望遠端の300mmで約0.2秒と短い。広角端でAF所要時間が短い機種はあるが,望遠端では群を抜く性能を実現している。

高速AFと高倍率ズームの両立

 コンパクト機における最近の技術トレンドは,「高速AF」と「高倍率光学ズーム」の二つ。AF所要時間は,最も性能の良い機種で0.15秒ほどと,瞬時にピントを合わせられる。一方の光学ズームは,15~18倍の高倍率レンズを搭載する機種も珍しくなくなった。ただし,この二つの要求を両立させるのは難しい。

『日経エレクトロニクス』2011年3月7日号より一部掲載

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