価格を約2割削減

 東京ガスとパナソニックは,家庭用燃料電池「エネファーム」の新製品を2011年4月1日から販売する。新製品は,耐久性と発電効率を向上させつつ,希望小売価格を276万1500円と,現行品(346万5000円)から約70万円引き下げた。2011年度は政府から105万円の補助金が受けられる予定で,販売時の値引きを合わせると実勢価格は100万円台前半になるとみられる。

 東京ガスは,2011年度に5000台を販売する計画で,新築と既築向けにそれぞれ2500台の設置を見込む。「2年後には年間1万台のオーダーにする」(東京ガス 執行役員 燃料電池事業推進部長の小林裕明氏)としており,補助金込みの実勢価格で「早期に100万円を切りたい」(同氏)とする。

 一方,パナソニックは今回の製品を東京ガス以外にも,東邦ガスや西部ガス,静岡ガス,京葉ガスに供給するほか,新たに大阪ガスでの採用が決まった。さらに,2011年度上期中には,寒冷地仕様の製品を北海道ガスに供給する。パナソニックでは,2011年度は年間6000台の生産体制を整える計画である。

『日経エレクトロニクス』2011年3月7日号より一部掲載

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