日産自動車が、電気自動車(EV)「リーフ」を生産する追浜工場の生産ライン(第1ライン)を公開した。リーフは同社にとって量産型EVの第1弾で、現状では生産能力が5万台/年と限られる。従って、設備投資を抑えようと、ガソリンエンジン車(以下、エンジン車)との混流生産ラインを構築した。4車種全8車型を造り分けており、タクトタイムは1分を実現している。

モータ関係のサブラインを追加

 コンパクトカーである「キューブ」「ジューク」「ノート」の3車種のエンジン車を造る既存の混流生産ラインに、リーフの組立機能を追加した。生産ライン全体のコンセプトは「太く短く」。付加価値の高い組立作業に特化した短いメインラインが中央を走り、その両側から直角に複数のサブラインが伸びた形を目指した(図)。

〔以下、日経ものづくり2011年3月号に掲載〕

図●EV「リーフ」を造る混流生産ライン
3車種のエンジン車とリーフを合わせた4車種から成る合計8車型を1台ずつ造る能力を備えた。タクトタイムは1分。