本誌2010年11月号の特集で紹介したように、金型を自社で設計・製造する企業が増えている。内製で得た知見を製品や部品の開発に生かし、競争力を高めるためだ。特に2008年のリーマンショック後、世界の市場環境が激変し、競争力強化に取り組む必要が出てきた。そのカギの1つが金型である。

 そこで本調査では、まず全回答者に金型との関係(金型を使って製品や部品を造る「使い手」、金型を使い手に納品する「造り手」、それ以外)を聞いた上で、使い手に対して金型の重要性がリーマンショック以前よりも上がったかを尋ねた(Q1)。「かなり上がった」(28.8%)と「やや上がった」(30.3%)の合計が6割弱に達したのに対し、「やや下がった」は3.7%、「かなり下がった」は0.6%にとどまった。

 「変わらない」(31.9%)も多かったが、その中には「リーマンショック以前と変わらず重要」という意図での回答も含まれるはず。金型重視の流れは、着実に進んでいる。

〔以下、日経ものづくり2011年2月号に掲載〕

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