デザイナーの視点
ネプチューンデザイン社長 Francesco Santillo氏
イタリアItaldesign社、イタリアPiaggio社、ドイツMercedes-Benz社(当時)、トヨタ自動車、本田技術研究所を経て、2007年より現職。自動車だけでなく、歯科医療機器、ジュエリー、サングラスなど幅広いデザインを手がける。

 現代のクルマのデザインは、その目的に応じて分類することができる。例えば、貨物用の空間を優先したピックアップトラックなどはユーティリティ重視のデザイン、低い重心や空力、さらには外観に重点を置くスポーツカーなどはパッションを重視したデザイン、乗員と荷物の空間を最優先した小型車などは乗員優先のデザインといえる。
 クルマの目的や機能は、最終デザインに強い影響を与える。それではエコカーはどうだろうか。エコカーを代表するハイブリッド車のトヨタ自動車「プリウス」とホンダ「インサイト」は、ハイブリッド専用車であるという点だけでなく、そのデザインにも強い共通性が感じられる。

以下、『日経Automotive Technology』2011年1月号に掲載