NTNは、1918年に軸受メーカーとして創業し、今日では精密機器の総合メーカーとして世界各地に生産・販売拠点を展開する。事業の中でも主力となる製品は、創業以来の軸受と、自動車で使われる等速ジョイントである。
そのNTNが、2010年の「人とクルマのテクノロジー展」(自動車技術会主催)に、次世代EV向けの世界最軽量インホイールモータ「インテリジェント・インホイール」を出展した。同社は2005年秋の東京モーターショーに、同社にとっては第1世代となるインホイールモータを出展しているが、これに比べても格段に小型・軽量化を図っているのが特徴だ。
環境問題に対応するため、自動車の電動化が進み、やがて電気自動車(EV)に進化していけば、エンジンで使われているロッカアーム用のローラベアリングやチェーンテンショナなどが不要になるのはもちろん、変速機に使用しているローラベアリングや、シャシーに使われている等速ジョイントの使用量も減ったり、不要になったりする可能性がある。そうなれば、NTNの事業の根幹に影響が及ぶという懸念が、今回のインホイールモータ開発の背景にあったことは言うまでもない。
インホイールモータの開発を支える女性エンジニア
NTN自動車モジュール商品開発部 堺 香代氏
以下、『日経Automotive Technology』2011年1月号に掲載
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