2010年9月末に開催されたAutomotiveTechnology Day 2010 autumn(主催:日経BP社)では、電気自動車(EV)と家をつないでエネルギを有効活用する提案が相次いだ。

 SIM-Driveの畑山一郎氏は、同社のオープンなEVの開発手法について説明した。希望するメーカーや団体であれば、2000万円を負担するだけで国籍や系列を問わず参加でき、開発した後は設計図を持ち帰ることができる。複数メーカー間でクルマの仕様や部品を共通化できるため、EVを低コスト化する原動力になると述べた。
 東京電力の姉川尚史氏は、急速充電器の標準化について解説した。同社は2010年3月に主要自動車メーカーと「CHAdeMO協議会」を設立し、急速充電器のコネクタ形状やプロトコル、出力などの標準規格を海外に提案している。同協議会では急速充電器の出力を50kWに設定した(図)。その理由は、充電時間と充電器のコストを比較して最適と判断したためだ。

以下、『日経Automotive Technology』2011年1月号に掲載
図 CHAdeMO協議会が標準化した急速充電器の出力
CHAdeMO協議会では、日本の急速充電器の出力を50kWとして設定した。50kWよりも低すぎると満充電までに時間がかかり、大きすぎるとコストが高くなると判断した。