設計の標準化とモジュール化の取り組みでは両者を明確に分けること、そしてこれらを設計プロセスの「機能設計」と「形状設計」それぞれに対して適用することが、筆者らの手法の特徴である。今回から2回にわたって、標準化とモジュール化を実現するための実行手順(実際の作業の流れ)を取り上げる。実行手順を、標準化とモジュール化、機能設計と形状設計という4つのキーワードで整理すると、図のようになる。今回はまず、機能設計における標準化の作業(1)~(5)と、同モジュール化の作業(6)を説明する。
機能設計は、主に設計対象が形状に落とし込まれる前の段階のため、仕様や設計諸元といった概念的な情報だけが存在している。従って、純粋に機能や性能を実現するための設計手順やロジックに焦点を当てており、特定の仕様を前提とした形状や派生機種などは考慮しない。〔以下、日経ものづくり2010年12月号に掲載〕
O2 技術ディビジョン コンサルタント
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