米PTC社は、2010年10月28日に新しい製品設計ソフトウエア「Creo(クリオ)」を発表した。同年6月に開催した同社のイベントで開発中と明かしていたもので、操作性やデータの相互運用性、技術的制約、アセンブリ管理といったここ10年来の、CADのユーザー企業を悩ませてきた課題を解決することを狙った製品。同社CEOのJames E. Heppelmann氏は、「1987年に3次元CAD『Pro/ENGINEER』(以下、Pro/E)を発売して以来の革新的なソフト」と、自信を見せる。

業務に応じてアプリを組み合わせ

 Creoを特徴付けるのは「AnyRole Apps」「AnyMode Modeling」「AnyData Adoption」「AnyBOM Assembly」という4つの技術である。

 Heppelmann氏は、現在の3次元CADの課題として「設計者はパラメトリックなCADを使う一方で、解析技術者や意匠設計者はノンパラメトリック(ダイレクト・モデリング)のCADを、管理者(マネジャー)は2次元CADを利用するなど、業務によって必要となるツールが異なる」ことを指摘する。これまでは、それぞれ別のツールとデータを使い分けていた。

〔以下、日経ものづくり2010年12月号に掲載〕