前回は、機械などのシステムの開発で重要な「多視点」について説明した。だが、単にたくさんの視点を確保するのではなく、視点間の関係を考慮し、きちんと機能する多視点を設定する必要がある。今回は、有効な多視点を見つけ出す手法を紹介する。
視点間の関係の重要性は、前回例に挙げた三面図が分かりやすい。三面図は、3つの視点がそれぞれ直行しているから意味がある。無作為に選んだ3つの視点による三面図は、ほとんど役に立たない。多視点を設定する際は、視点同士がうまく連携するような特定の関係を見いださなければならない。
〔以下、日経ものづくり2010年11号に掲載〕
慶応義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 准教授