トヨタ自動車はミニバン「ノア」「ヴォクシー」のスポーツコンバージョン車「G SPORTS、通称G's(ジーズ)」に採用した技術を公開した。3種類のグレードを用意し、上級グレードでは、エアロパーツ、スポーツサスペンションの装着に加えて、ボディ自体も補強した。

 G'sは、トヨタが自ら企画・開発・発売したスポーツコンバージョン車で、狙いは「運転して楽しいクルマをより低価格で提供する」こと。外観を専用のエアロパーツとしたほか、スポーツサスペンションを装着して車高を30mm下げている。
 通常モデルと同じトヨタ車体富士松工場で生産し、同ラインでどうしても装着できない部品のみ、トヨタ車体刈谷工場でまとめて取り付けている。これによって、生産性を高めて車両価格を抑えたという。
 同社が最も力を入れたのが、上級グレードの「Version EDGE」と呼ぶ仕様。通常のグレードでも、スポーツサスペンション、排気口が2本となるスポーツマフラーを装着するが、EDEGEでは18インチホイール、専用ブレーキパッド、ボディの剛性向上パーツ、専用の床下空力パーツなども備える(図)。

以下、『日経Automotive Technology』2010年11月号に掲載
図 ボディの変更個所
前部にブレースとパフォーマンスダンパーを追加、サイドシルはスポット打点を追加、後部にもブレースを追加した。空気の流れを整えるスパッツも多数設けている。
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