ドイツBMW社は2010年6月、2013年に量産を予定する都市型電動車両「Megacity Vehicle(MCV)」(図1)の車両骨格やパワートレーンの一部を報道陣向けに公開した。CFRP(炭素繊維強化樹脂)とアルミニウム合金の複合構造の骨格、後輪駆動が特徴だ。

 2007年にBMWグループは、革新的な構造を持ち、クルマ社会の持続可能性を目指した都市型自動車を開発するため、「project i」という組織を立ち上げた。従来の車両ラインアップとは別に、研究開発、生産、マーケティングを含めて新たなクルマ造りを模索するものだ。そのプロジェクトで生まれたのが、MCVである。
 MCVは排ガス規制や乗り入れ規制が強化される大都市において、エンジン自動車に代わって求められる電動車両として開発中で、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)を想定する。ただ、今回公表したのはEVについてのみであった。

以下、『日経Automotive Technology』2010年11月号に掲載
図 ドイツBMW社「Megacity Vehicle」のイメージ
2013年の発売を予定する。