Sandy Bridgeの詳細を公表

 「世界には,まだパソコンを持っていない人が何十億人も存在する。その一方で,パソコン以外の多くの用途にもコンピューティング技術は広がっており,我々の業界はそこにも注目している」。米国サンフランシスコ市で開催された「Intel Developer Forum(IDF)2010」の基調講演で,米Intel Corp.,President兼CEOのPaul Otellini氏はこう述べた。今回のIDFで同社は,“本丸”であるパソコン市場での現在の地位を守りつつ,さらに組み込み機器向けの展開を強化するための技術および戦略を紹介した。

 目玉は,マイクロプロセサ「Core」シリーズ向けの次世代アーキテクチャ「Sandy Bridge」(開発コード)の詳細が公表されたことだ。Sandy Bridgeの最大の特徴は,CPUコアとグラフィックス処理回路を統合したこと。いずれも32nmのプロセスで製造する。従来の「Westmere」アーキテクチャでは32nmベースのプロセサと45nmベースのグラフィックスLSIは1パッケージに収容されていたが,それぞれが別チップになっていた。さらに,Westmereでは,グラフィックスLSIが外部のDRAMにアクセスしていた。これに対し,Sandy Bridgeでは「リング型」インターコネクトを介してCPUコアとキャッシュを共有する。

『日経エレクトロニクス』2010年10月4日号より一部掲載

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