五つのマイコン・コアを存続

 「ありとあらゆる経営課題を検討した」(ルネサス エレクトロニクス 代表取締役社長の赤尾泰氏)──。

 ルネサス テクノロジとNECエレクトロニクスの統合によって発足したルネサス エレクトロニクスは,統合後100日をかけて成長戦略を議論してきた「100日プロジェクト」の全容を発表した。注目できる点は,大きく二つある。一つは収益性の高い製品に経営資源を重点配分する製品戦略を打ち出したこと,もう一つは製造戦略を抜本的に見直し,ファウンドリー企業への生産委託を決めたことだ。

拡大・成長分野を定義

 製品戦略に関しては,SoC事業とアナログ/パワー半導体事業のそれぞれで「拡大・成長分野」「現状維持」「縮小分野」を設定し,拡大・成長分野に経営資源を集中させる。

 SoC事業では,通信インフラ装置,マルチメディア・インフラ装置,産業インフラ装置に向けた各製品を,拡大・成長分野として位置付けた。LTEやHSPA+対応の通信モデム技術,DRAM混載技術,スマートグリッド関連技術などの総合力を結集することで,SoC事業全体で2010~2012年度に年平均15%の売上高成長率を目指す。

『日経エレクトロニクス』2010年8月23日号より一部掲載

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