「24年前に調査を開始して以来初めて、米国ブランドの初期品質に対する評価が全体的に輸入ブランド(欧州またはアジア太平洋に本社を置く自動車メーカー)を上回った」――。CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティング会社である米J.D.Power and Associates社が発表した2010年の米国自動車初期品質調査(Initial Quality Study:IQS)で、こんな調査結果が明らかになった。
 この調査は2010年型車を購入もしくはリース契約したユーザーが、最初の90日間に経験した不具合を調査し、100台当たりの不具合指摘件数をスコア化したもの。今回の調査は2010年2月から5月にかけて実施し、8万2000人以上から回答を得た。
 業界平均のスコアは109で、昨年の108から1ポイント悪化した。一方で、米国ブランドは、昨年より4ポイント改善して108となり、輸入ブランドの平均である109を下回った。個別のブランドのランキングでは、Acuraが前年の14位から2位になったのが目立つ(図)。

以下、『日経Automotive Technology』2010年9月号に掲載
図 2010年米国自動車初期品質調査のブランド別ランキング
数字は100台当たりの不具合指摘件数を示す。(出典:米J.D.Power and Associates社)