いざ新興国,日本流で挑む
- 姿を現した任天堂「3DS」,MSとSCEは動作コントローラを製品化
Electronic Entertainment Expo(E3) 2010から - 自殺相次ぐ中での大幅賃上げ,Hon Hai社の真の狙い
危機をチャンスに変える豪腕経営 - 「iPadに追い付き追い越せ」,COMPUTEXでフォロワー続々
Intelは「MeeGo」でAppleとGoogleの追撃を決意 - 福岡市でスマートハウスを実証へ,自律的な電力制御を目指す
直流給電やデジタル制御電源を活用,ZigBeeによる遠隔操作も - 全固体電池を基板に内蔵,補助電源などへの応用目指す
沖プリンテッドサーキットが試作 - 機器の省エネを加速する,0.5V駆動のLSIに道
コストを増やさずSRAMの動作安定性を高める
成長株は半導体や太陽電池
100億円よろしく
キングジム「ポメラ DM20」の開発(下)知っておきたい 熱設計のキホン(第2回)
エネルギーの収支だけでファンは決まる
- 家電:Apple社の「iPhone 4」が登場,ディスプレイの画素数は4倍に
- 半導体:Intel社のメニーコア技術が進展,50コアのプロセサを製品化へ
- エネルギー:エネルギー・ハーベスティング,日立やオムロンなどが取り組みを本格化
タブレット端末
「2012年度の売上高の新興国比率を2009年度比で6ポイント増の30%に」「新興国での売上高を2012年度までに3300億円増やす」「2010年度に白物家電で新興国モデルを約40機種投入」・・・。今,ソニーやパナソニックなど日本の大手電機メーカーが,中国をはじめとする新興国市場に対して大きな目標を次々と掲げ始めています。こうした企業のほとんどは以前から新興国に生産拠点などを設置して現地化などを進めてきましたが,実際のビジネスでは韓国メーカーなどに遅れを取ったことは否めません。
今回,日本メーカーの多くはこれまでに見られなかったほど“本気度”を高めています。技術者を現地の家庭に送り込み,デジタル家電がどのような家で,どう使われているのか,その様子を映像に収めるメーカーも出てきました。これと似たような取り組みは既に韓国メーカーなども行っていますが,日本メーカーも新興国市場を攻略すべく,ようやく大きく舵を切ったといえます。これまで先進国市場を念頭に製品開発を進めてきた意識と開発スタイルを,大きく変える必要がありそうです。
では,日本メーカーに勝算はあるのでしょうか。実は,前述した消費者の生活研究などは,古くから日本メーカーも日本国内で実施してきたことなのです。新興国市場戦略のヒントは,自らの内側に隠れている,あるいは埋もれているではないのか…。こういった視点から今号の特集「いざ新興国,日本流で挑む」をまとめました。
このほか最新号では,世界最大のディスプレイ関連の国際会議「SID 2010」の詳報解説「FPDの前途に漂う暗雲を新技術で振り払え」,中国政府が推進する次世代移動通信方式に関する動向を追った解説「中国だけじゃない,世界に広がるTD-LTE」,車載電池の国際会議「AABC 2010」の詳報解説「車載用電池の命運は電気自動車が握る」なども掲載しております。ぜひ,ご一読いただければ幸いです。
日経エレクトロニクス編集長 田野倉 保雄