特集

半導体メガメジャー

量と質で世界を席巻
解説1

iPadの心臓部,「A4」の中をのぞく

iPad解剖シリーズ3:A4プロセサ
解説3

携帯電話“ソーシャル化”に沸く

「金の卵」の争奪戦が始まる
NEレポート
  • 見えてきた,スーパーハイビジョンの全貌
    伝送技術の開発には依然高いハードル
  • ソニーが国内電子書籍に再参入,世界を知ったからこそ「日本流」
    電子書籍端末「Reader」は年内発売,コンテンツ配信は共同で
  • 通信カーナビ普及の起爆剤に,ナビタイムがPNDを発売へ
    KDDIの協力を得て,通信費は月額525円
  • 触覚フィードバックの新手法,タッチ・パネル向けに提案相次ぐ
    東芝は電界変化で触覚を表現,ソニーCSLは圧力検知を組み合わせる
  • アイピーフレックス製品が復活,ユーザーの東京計器が引き継ぎ
    油圧制御機器の販路生かし,プロセサ広める狙い
  • はんだ最大手の千住金属,Sn-Bi系に軸足移す
    過去は捨て,CO2 削減へ先手
寄稿

Kindleの利用実態を探る

米国でのユーザー調査の結果から
美和 晃 氏
電通 電通総研 コミュニケーション・ラボ チーフ・リサーチャー
インタビュー

創造力を発揮できる場をドンドン提供したい

赤尾 泰 氏
ルネサス エレクトロニクス 代表取締役社長
ワールド・レポート from 中国

中国で動きだすエコ・シティー計画,13モデル都市を選定し,実証スタート

ドキュメンタリー

すごいことになってます

キングジム「ポメラ DM20」の開発(上)
NEアカデミー
知っておきたい ディスプレイ&映像の技術(最終回)

3Dデジタル・コンテンツ制作の本質,これまでの歩みと行く末

クローズアップ
  • クルマ:トヨタが米新興EVメーカーに出資,狙いは米政府への影響力向上か
  • 部品/部材:動きだす日本のSiCビジネス,ついにロームがダイオードを量産
  • 組み込みソフト:「すべてのアプリはWebアプリになる」,Google社が打つ二つの布石
キーワード

プリンテッド・エレクトロニクス

編集長から

 豊富な資本力などを背景に,石油の採掘から生産,販売までを手掛け,大きなシェアを握る「石油メジャー」。その言葉を知ったのは,確か中学校のときの社会科の授業だったかと思います。

 今,半導体業界では石油業界の石油メジャーに当たる巨大企業が出現しようとしています。具体的には,台湾TSMC,米GLOBALFOUNDRIES社,韓国Samsung Electronics社など,LSIの受託生産を手掛けるファウンドリー企業です。これらの企業は2010年以降,従来の2~3倍の額の大規模な設備投資を行う方針を打ち出しました。背景には,中国をはじめとする新興国市場での携帯電話機やノート・パソコン,薄型テレビなどの世界的な需要拡大があります。

 大市場に向けて生産規模を急拡大させるファウンドリー企業ですが,実は「量」のみならず,技術力に代表される「質」も手に入れようとしています。さまざまな分野の大手メーカーからLSIを受託生産することを通じて多くの知見やノウハウを蓄積し,それを次世代の技術開発へと結びつけていく。そして,こうした動きが,さらに多くの受託が舞い込む呼び水になるという流れです。

 日経エレクトロニクスでは,こうしたファウンドリー企業のことを超巨大な半導体メジャーという意味を込めて「半導体メガメジャー」と名付けました。機器メーカーや半導体メーカーは,この半導体メガメジャーとどう付き合っていけばいいのでしょうか。最新号の特集「半導体メガメジャー ―量と質で世界を席巻―」でまとめました。

 このほか最新号では,iPad解剖シリーズの第3弾として,キー・パーツであるA4プロセサを詳細に分析した解説「iPadの心臓部,『A4』の中をのぞく」,電子ペーパーの今後を追った解説「岐路に立つ電子ペーパー,カラーに向かうもiPadの壁」,インターネットのソーシャル・サービス(Twitterなど)との連携を強化する携帯電話機の動向をまとめた解説「携帯電話“ソーシャル化”に沸く」なども掲載しております。ぜひ,ご一読いただければ幸いです。

日経エレクトロニクス編集長  田野倉 保雄