環境大国を目指す中国

 「展示面積は万博史上最大,参加社数と来場者数もこれまでの万博で最多となる」(上海国際博覧会事務局)。中国が国家の威信を懸けて推進する上海国際博覧会(上海万博)が2010年5月1日に開幕した。同年10月31日まで6カ月間続き,2005年の愛知万博を上回る7000万人の来場者を見込む。今や,多くの分野で世界最大市場となった中国で開催されることから,世界から246もの国と国際機関が出展している。

 各国から人が集まる上海万博は,中国にとって同国の技術力を世界に披露する格好の場だ。特に力を入れているのが環境技術である。具体的には,太陽電池などの再生可能エネルギーや電気自動車(EV),これらの電力の安定運用を目指す次世代電力網「スマートグリッド」をアピールした。

再生可能エネで世界の先頭へ

 上海万博の“顔”と言える中国館では,今後の中国が取るべき方向性として「低炭素社会」と「エコロジーな生活」を強く打ち出した。

『日経エレクトロニクス』2010年5月17日号より一部掲載

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