ホンダは、カーナビ向け情報サービス「インターナビ・プレミアムクラブ」を提供している。今回、通信料金が無料となる「リンクアップフリー」と呼ぶ制度を導入した。渋滞予測の精度が高まり、これまで以上に実用燃費の向上が期待できる。

 ホンダは、カー・ナビゲーション・システム向け情報サービス「インターナビ・プレミアムクラブ」の通信料金を無料にする「リンクアップフリー」と呼ぶ制度を導入した(図)。通信料金を無料にするのは、自動車メーカーとして初めてである。
 リンクアップフリーに対応したカーナビは、通信機器が標準装備となる。2010年2月発売のハイブリッドスポーツ車「CR-Z」から導入しており、「インサイト」の特別仕様車を含めて現在2車種が対応している。CR-Zはカーナビがメーカーオプションだが、インサイト特別仕様車はカーナビが標準搭載。今後、リンクアップフリーの対応車種を順次増やしていく計画だ。
 リンクアップフリーを導入する最大の目的は、実用燃費性能を高めることだ。ユーザーの通信料金の負担をなくすことで、インターナビの通信機能の利用者数や利用頻度を増やす。この結果、インターナビのサーバーに多くのデータが集まり、渋滞予測の精度は従来以上に高まる。ユーザーは目的地まで早く到着することができるため、実用燃費を高められ、CO2排出量の削減に貢献できる。

以下,『日経Automotive Technology』2010年7月号に掲載
図 カーナビ向け情報サービス「インターナビ・プレミアムクラブ」
目的地までの渋滞を予測して最適なルートを提供する「インターナビ交通情報」を中心に、様々なサービスを用意する。