SWdesign TOKYO代表 和田智氏
1961年東京生まれ。1983年武蔵野美術大学基礎デザイン学課卒業、同年日産自動車入社。1989-1991年英国Royal College of Art社命留学。1998年にドイツAudi社へ移籍。2004年新型「A6」、2005年「Q7」、2007年「A5」などのデザインを担当。2009年夏にAudi社から独立、2010年SWdesign TOKYO設立。

 2000年に日産自動車が商品化した電気自動車(EV)「ハイパーミニ」、ドイツAudi社で「シングルフレームグリル」(バンパー上のフロントグリルと、バンパー下の空気取り入れ口を一つのフレームで囲ったデザインのグリル)を採用した上級セダン「A6」、Audi社のチーフデザイナーだったWalter de Silva氏(2007年以降はVolkswagenグループのデザイン統括責任者)をして「私が手がけた最も美しいクルマ」と言わしめたAudi社の2ドアクーペ「A5」――。これらのクルマのデザインを担当してきたのが、カーデザイナーの和田智である。
 A6で和田がデザインしたシングルフレームグリルはその後Audi車全体のデザインモチーフとなり、A5はドイツで最も権威あるデザイン賞「ドイツ連邦デザイン大賞」を受賞するなど、その手腕は高く評価されてきた。その彼が11年間在籍したドイツAudi社を離れて昨2009年に帰国し、SWdesign TOKYOを設立した。

以下,『日経Automotive Technology』2010年7月号に掲載