特集

アタマを使え

脳波で機器を操る
解説2

テレビのコモディティー化が止まらない

パソコン業界の悲願「テレビ参入」はかなうのか
NEレポート
論文

スピーカーを1/3程度に薄くできる技術「HVT」

小林 博之 氏,堀米 実 氏,阿部 泰久 氏,引地 俊博 氏,前川 孝治 氏
東北パイオニア スピーカー事業部 第一生産部 開発技術部
インタビュー

日本メーカーには消費の本質が見えていない

吉川 良三 氏
東京大学 大学院 経済学研究科 ものづくり経営研究センター 特任研究員
ワールド・レポート from 米国

技術者コミュニティーがカギを握る,米国空調市場の環境対応

ドキュメンタリー

ぜひゴーサインを

ソニー「TransferJet」の開発(第4回)
NEアカデミー
アナログ強化塾 特別講義

オペアンプの過去/現在/未来,使いこなすための基礎知識(後編)

クローズアップ
  • クルマ:EV「リーフ」は実質299万円,早くも価格競争しかける日産
  • 部品/部材:SSDが基幹インフラに浸透へ,“HDD代替”を脱し,用途が拡大
  • 組み込みソフト:形式手法を導入するためのガイダンス資料,三菱総研らが策定し,2011年3月に公開
キーワード

スマートグリッド

編集長から

 自分の頭の中で思い描いている絵やシーンが,目の前のモニターにそのまま映し出される――。こんなことが近い将来,実現可能になるかもしれません。その背景には,脳の活動を計測するセンサの小型化と,得られたデータを解析するアルゴリズムの進化があります。これらの技術を使って,脳波や脳血流の変化量を測定し,脳の活動を大まかに把握できるようになったのです。

 すでに製品も登場しています。玩具ではありますが,脳波でキャラクターを操作するゲームなどが米国で開発/発売されています。日本では,例えば東芝が2010年5月末に脳波センサ付きヘッドホンを発売予定です。付属するソフトウエアを使い,パソコン上に脳波の周波数分析画像や,ユーザーの集中度/リラックス度などを表示できるものです。

 今後,脳の活動データをマーケティング調査に活用したり,ヘルスケア分野で利用したりすることも考えられそうです。現在,脳計測データがどこまで活用され,今後どのようなアプリケーションが生まれそうなのか。そのとき,我々の身の回りにある機器はどのように姿を変えるのか。こういった視点から,最新号の特集「アタマを使え―脳波で機器を操る―」をまとめました。

 このほか最新号では,米Apple社が先日米国で発売したタブレット型コンピュータ「iPad」の分解記事「「iPad」は新市場を創れるか,ハードの工夫と課題を見る」,テレビ事業参入というパソコン業界の悲願ともいえる動きをまとめた解説「テレビのコモディティー化が止まらない」なども掲載しております。ぜひ,ご一読いただければ幸いです。

日経エレクトロニクス編集長  田野倉 保雄