Liイオン2次電池材料の世界市場は、2014年に6521億円(2008年比62%増)に拡大する──との調査結果が、富士経済の報告書「2010電池関連市場実態総調査下巻」で明らかになった。
 この調査は、民生用と自動車用の両方の電池における素材の市場規模を合計したもの。2008年が実績、2009年が見込み、2010~2014年が予測である。
 Liイオン2次電池材料の市場は、世界的な景気悪化で2009年は縮小した。しかし、2010年以降はLiイオン1次電池からLiイオン2次電池への置き換えが進むことや、景気の回復により、電池材料の市場の拡大が期待できる。
 具体的な金額では、Liイオン2次電池材料の2008年実績が4029億円であったのに対し、2009年は3066億円まで落ち込んだ(図)。

以下,『日経Automotive Technology』2010年5月号に掲載
図 Liイオン2次電池材料の市場
四つの主要材料の金額をまとめた。